2000.3.1
昔連載をしていたロサンゼルス在住日本人向け雑誌『ラ・ベスト』の編集者がこのページを見たらしく、また連載をして欲しいという事で、『金谷ヒデユキの極東奇潭』連載再開することになった。
第一回目は、こないだの『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』について書いたので、興味のあるひとは是非読んでほしい。
ロスに行かなきゃ買えないけどね。
種まいとくと思わぬところで花咲くこともある。何度芽を摘まれても、それ以上にたくさん種を蒔いときゃ、必ずいくつか実を結ぶだろ。
じゃんじゃん蒔きまっせ、いろんなとこで。
摘むなら摘め。
2000.3.2
威勢のいい事書いたはいいが、レコーディング中にカゼで声が出なくなる。
不覚。誰じゃ、カゼの菌を蒔いとるのは。
2000.3.7
無事完治。寝まくり。爆眠。のち目覚め。まる五日眠り姫。
知らんうちに、世の中動いとるのお。
なんだかやけに警察が怒られちゃー謝ってる。新潟も桶川も俺が生まれ育った所なのになあ。一気に犯罪都市出身者に早変わりだ。
2000.3.8
深夜曲作りしながら『極門島』。次に狙われてるやつがわかっていながら、殺人をみすみす見のがす警察。新潟県警よりよっぽど怠慢。
2000.3.26
ようやく、長い長いレコーディングも最終地点が見えて来た。当初の予定から大幅に遅れてしまったのは、ひとえにワタシの実力不足でございます。許せ。
それにともない、レコーディング後のプロジェクトを色々計画中。題して『俺の空』計画。実行するにあたって、なんやかんやクリアしとかなきゃいけない問題もあるんで、また改めて。
2000.3.30
むさしのFM公開録音。
久々、人前に出るので、お出かけ前に近所の美容室。「お仕事は何をされてるんですか?」と聞かれ、とまどう。
「‥‥はてさて、俺の仕事とはなんだろう?ミュージシャンであると明言してもよいが、まだCDが完成した訳でも無く、実質的に職業として成立しているとは言いがたい。職業とは己の生活の糧として成立させて初めて公言出来るものではないのだろうか?そうでなくては自称ミュージシャンに過ぎず、ただの趣味であり、逃げになる。しかし、この美容師は私の仕事を聞いているのであって、いわゆる収入源を問うているのではない。仕事とは金銭を伴わなくとも、自分自身が行動する場、己の能力を最大限発揮できる場所のことではないか?」
そんな事を考えながら、出した答えは
「えー、楽しい仕事です。」
人と接するのは、本当に疲れる。しかも
「前、TV出てましたよね。金谷さんでしょ。さっきから、そーじゃないかと思ってたんですよ。見てましたよボキャブラ。あれ自分で考えてたんですか。凄いですよね。今なにされてるんですか?TVもう出ないんですか?」
次々繰り出される質問に、ひとつひとつ誤解をあたえぬよう答える。
今現在、音楽を生活の中心においている事、無謀な挑戦なのは重々承知の上で、過去のお笑いとしての活動を一旦全部精算した事、ようやくCDが完成間近であると言う事、でもこれは一歩めに過ぎず、今後も音楽を続けて行くと言う事、だからといって笑いを作る作業も嫌いではない事、などを。
この一年、いちいちこーゆー事を説明するのがおっくうで、兼末健次郎のアニキ並に自宅籠城生活を続けていたが、CD完成次第自己監禁も終わりだ。どんなにメンドくさくても、世間に飛び出してひとりひとりに今の気持ちや、俺の現状を説明して行く。自分をさらけ出して。
それが俺の仕事だ。楽しいぜ。